中国ナローの行方

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線路撤去のリアルな現場や工事列車を記録するという、前代未聞の経験をさせていただいた、今回の樺南ツアーでしたが、2日間の朝夕、神な光線に恵まれることはありませんでした。あ、そうそう、余談ですが、昨夜、水道橋にて、今までに味わったことのない緊張感、球場のざわめきをライブで経験させていただきました。凄かったなあ。。。

閑話休題。立新から先の線路撤去が終わった樺南林鉄のカマと資材は、そのまま20kmほど離れたところに建設される観光鉄道に流用されるそうです。その観光鉄道の当初の路線長が紅光~立新とほぼ一致するようで、まさしく林鉄の流れを汲む保存鉄道、中国鉄には注目の的になりそうですね。

今回、当初の目的地だった阿里河でも観光鉄道の試みが始まっていますし、四川省の芭石はすでに国内観光客で賑わうスポットとなり、最近はカマを緑に塗り替えるなど、ちょっとどうかなあ、というベクトルに向かいつつあります。かたや、同じ四川には、今も訪問にはハードルの高い、黄色い客車の走る現役蒸機ナローが存在しています。

北京オリンピックをメドに姿を消すといわれた中国蒸機ですが、それから4年が経ち、前進の本線咆哮なき今、どうやらナローを中心に保存鉄道への試みが始まったようです。ま、中国の丸瀬布(笑)ができると思えば、それはそれで楽しいではありませんか。できれば、現役の匂いを最大限残していただきたいものです。我々も、引き続き、おつき合いすることにいたしましょうか。

さらば立新

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我々のツアーが立新を後にした10日余り後、立新~紅光の線路撤去は終了し、C2は二度と来ることのない道を、樺南へ帰っていったそうです。立新~樺南の線路は当面、剥がされませんが、それも線路があると所有権が移転しないという税法上の措置で、列車が走ることはおそらくもうありえないのです。

思えばこの立新という峠の先の中間駅、20世紀末から21世紀初めに中国で蒸機を撮影した鉄にとって、集通の熱水に負けるとも劣らない、記憶に残るところになるのではないでしょうか。人呼んで、立新賓館ならぬ貧寒(笑)、鉄道員宿舎でオンドルに雑魚寝した「ウルルン滞在記」そのもののような夜のことは、私も一生忘れることはないと思います。

春の雪解けの頃、ピットの線路間が氷になっているのに気づかず、バリンと割って落ちて(笑)、ずぶ濡れになりました。そして秋の夜、今度はほろ酔いでピットに向かい、バルブ撮影しようとしたとき、暗闇でピットに落ちて肋骨を折りました。その晩、痛みとテントウ虫の攻撃で寝られなかったのは、中国鉄のさまざまな経験でも最悪の部類に入ります。でも、いい夜景の写真、撮れたよなあ(爆)

寒い夜のオープントイレ、ほんとうに凍えたよなあ。がーっと炒めただけの料理は、なぜか不思議と旨くて、みんなガンガン食っていたよなあ。外国人価格に跳ね上がったのも束の間、長期運休が続くうちに、ここに泊まるシステム自体が、いつしかできなくなりました。今回、最後の訪問で懐かしいオンドルに泊まることはありませんでしたが、立新を離れる瞬間、この10年ほどのさまざまな思いが、幾重にも折り重なって去来しました。

パレードが行くよ♪

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工事列車が立新に戻ってくると、折りしも、もう1両のC2が、線路&枕木の分割輸送のために待機中でした。たしか初めてここを訪れたとき、PPの発車を撮りましたが、構内に2両のC2がいるのはそのとき以来です。小竹プロの発案と王国軍先生の交渉で、発車直後のわずかな距離だけPPを組成し、フォトランとなりました。

間にレールバスは入りますが、ここ樺南で最後のPPかもしれません。勝手知ったるアウトカーブの丘にカメラを構えたとき、我々の興奮は最高潮に達し、ついにはドン曇りが続いていた空から、薄日さえも差し始めました。再び、天は小竹隊に味方せり!

ところが、夢中で連写しているうちに、編成後部のカマがいつの間にか、離れていったのです。アウトカーブなので、当初は後ろのカマも連結されているように見えましたが、どうやら超至近・続行運転(笑)だったようです。おいおい、って感じでしたが、気を取り直して考えてみると、これは、終焉寸前の樺南林鉄の動力車が一堂に会したパレードではありませんか。

♪ごらん、パレードが行くよ~~♪ 若い頃、ライブでよく盛り上がった達郎、いやナイアガラ・トライアングル時代からの名曲を口ずさみながら、この先の夕陽を期待して、バイクの後ろに飛び乗りました。

おおみや祭り考

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中国樺南・廃線鉄報告に、今週末も少し、ティーブレイク入れます。今日(5/26)開催された、大宮工場もとい、大宮総合車両センターの公開イベントです。工場の建屋内では折りしも入場中のC1266の分解姿や、2000番台に改番されたEF65PFなどが注目でしたが、屋外ではこの3両と青大将ゴハチ93号機が展示されました。

前回(2011/10)上がったパンタが今回は上がらず、ご覧のようにちょっと間の抜けた展示となりましたが、どうやらこれには大人の事情があるようで、最初は少しがっかりでカメラを向け始めたのですが、きれいに整備された懐かしいメモリアル・ロコたちに、ファインダー内の人が途切れるたびにシャッターを切っているうちに、いつしか見とれてしまいました。

おそらく、こうした地域密着型イベントは家族連れが機関車に接近できるようにして、パン上げやヘッドマークはなし。グッズや飲食を含めた増収を長い目で狙う。撮り鉄向けには、先ほど田端で行われたような、有料撮影会で対応して、こちらはパン上げ、HM付き順光並び。もしかしたら、この双方を合計した利益目標や予算化がされているのかもしれません。現場の手作りイベントで良かった時代はとうの昔なのはいささか寂しくはありますが、屈指の大企業としては当然だとも思います。

それでも、この公開イベントが国鉄時代から連綿と続いていることに拍手だと思います。そして、懐かしい友人たちに今年も会えたし、ちょっと待てばこんな写真がちゃんと撮れました。JR東さまの鉄政策(笑)を理解しつつ、現場の温かさが感じられる部分は、どこかに残していただきたいと思うのです。

永訣の丘

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線路撤去の現場へ向かうバイクの後部席で、夢のようにイメージしていたシーンがありました。数メートル、いや数十メートルの撤去そして積み込みが終われば、C2の牽く工事列車が煙を上げて動き出す。そして、その背後に残るのは、線路のなくなった道床だけ……ちょっと開けたところがあって、少しでも俯瞰で撮れないだろうか。。。

工事場面をひと通り寄って撮って、ふと見上げると、格好の丘がありました。ご存知の通りの俯瞰不感症(笑)、地べた鉄?!の当方ですが、これは興奮しました。おいおい、もしかしたら、撮れるんじゃないか、思い描いていた廃線を象徴するシーンが、、、嗚呼、天は小竹隊に味方せり!

作業の昼休みを挟んで、細かいゴー&ストップを繰り返す工事列車を、しばらく丘の中腹から見守りました。今日を限りに、ここに列車が来ることはなく、小道には夏草が生い茂り、やがて冬になれば、雪に覆われるのでしょう。そして、もちろんのこと、この丘にカメラを持った数奇な鉄たちが登ることもありません。

リアル廃線鉄!

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峠を越えた立新で、C2の牽く工事列車に追いつきました。実際の現場はさらに先、紅光までの8km区間。ここで、徐々に線路を「剥がして」いく工事が行われていて、その現場へC2が作業員と空車を運び、作業が終わったら、枕木やレールを積んで帰ってくる、というわけです。

しかしまあ、洋の東西を問わず、廃線のリアルな現場の写真なんてもの自体、見たことありません。中国の蒸機でいうと、集通の前進のさよなら列車や、QJ6911最終運用の装飾を写真で見たことがあるくらいで、葦河や甘河の林鉄の線路撤去現場なんて、中国の地元鉄も増えたとはいっても、ネットに画像が出ているとは思えません。

C2+FC+レールバス編成が待機する中、線路と枕木の撤去が進み、線路のなくなった道床を背後に見て、少しずつ、少しずつ、もと来た道を戻っていきます。そして、二度と来ることはない……廃線跡を探訪する鉄のジャンルは日本ではすっかり定着し、中国でも数年のうちに成立するのかもしれませんが、こうしてリアルな廃線工事の実況を撮影するとは、世にも数奇で貴重な経験になりました。

林鉄、最後の日々へ~樺南

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さてと。金環日食もスカイツリー開業も終わって、今朝は何だか世間が通常ダイヤに戻ったような気分ですね。一部の中国鉄な皆さま、お待たせしました(笑)GW後半の5/2、羽田から北京経由でハルピンへ。写真家・小竹直人さん率いる撮影ツアーに合流、中国東北部に唯一現役蒸機が残るナローゲージ、樺南林業局専用線へ向かいました。木材輸送はとうの昔に終わって、近年は石炭輸送が中心でしたが、森林地帯に煙を上げるカマの姿は、林鉄全盛期の残り香を今に伝えていました。

このツアー、当初の予定では、第一候補として別の目的地があったのですが、そちらの撮影が叶わないと知るや、廃線のための工事列車が走っているという樺南に急遽変更、何と「リアル廃線鉄」(笑)という、まったく未経験、それを撮影するなんて想像もしなかった世界を体験させていただきました。中国鉄を知りつくした小竹さんとガイドの王国軍さんの緻密かつ大胆な策の数々に、大感謝です。

翌朝、C2蒸機に牽かれた工事列車が動き始めました。カブース(車掌車)に数両の貨車、そして作業員たちの乗るレールバスが組成されています。そういえば、9年前の晩秋、初めてこの地を訪れたとき、我々のチャーター列車も同じような編成で、麓の街を出発しました。あの頃はまだ、犬走りをバイクで移動、というのはなかったのかな。峠を越えた立新までレールバスで行って、歩いてポイントを探したのを思い出します。今回はもちろん、下樺から、樺南名物・バイクライダー軍団をチャーターして、先行する工事列車を追いかけました。

雲を飛ばして

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今朝の金環日食、皆さんはどこでご覧になりましたか? 私はテレビでSMAPと一緒に(笑)見ていましたが、雲がかかったり、かからなかったり、けっこうドキドキしましたね。今日の朝7時半ごろみたいな曇り空、ややこしいことこの上ない。幸運にも、都内では雲の合い間に日食が確認できて、まずは何よりでした。

昨日(5/20)の午後、釜石線のD51試運転も、遠野を過ぎるとゲリラ雲が発生、平倉手前の桜田順光ポイントで待機する鉄は、雲の間に出たり入ったりする太陽に、やきもきさせられる数十分となりました。結果はご覧のように、まずは及第点ですが、すでに次の雲が迫っており、客車の3両目以降が少し翳り始めているのがわかります。撮り鉄の雲との戦いは、見事に通過時のみ曇ることも多く、日ごろの行いの悪さを反省するしかないのですが、今朝の日食と雲との関係は、まさに自然や宇宙の持つ大いなる魔力のなせるわざだったのでしょうね。

すでに2度出動した釜石線関連の試運転はほぼ好天に恵まれました。一ノ関の居酒屋も良かったし、偶然ですが今夜は三軒茶屋で宮沢賢治の朗読劇を見てきました。東北岩手の魅力を綴りたいところですが、本運転には若干の時間の余裕もあることですし、その前に、今までにない衝撃を受けたGW中国樺南のレポートに、次回から入りたいと思います。

銀ギラギンにさりげなく

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GWの鉄活報告、やっと東北の桜鉄が終わって、いざ後半の中国といきたいところですが、池上線の7910Fで、ちょっと箸休めにしましょう。先週末の土曜日(5/12)、都内城南は激しい通り雨の後、夕方劇的に天気が回復、急遽、銀ギラ狙いで行ってきました。この気軽さが、近場鉄のいいところですね~

さすがに都会の17時過ぎは、どこへ行ってもビル影のマンダーラ。五反田から池上線に乗って、線路面にまだ光が当たっている部分を探しながら、旗の台、石川台、雪が谷大塚と、ビルの谷間にわずかに覗く夕陽を追いかけていきます。♪ギンギラギンにさりげなく~~♪と、80年代アイドルのヒット曲を歌いながら、夕暮れ迫る私鉄沿線を散歩するのも、ほんとうに、さりげなくていいものですね。

18時を回った池上で、まだ駅の蒲田寄りでギラギラと日が当たっていました。商店街のわずかな部分に、思いっきり差し込む夕陽って、何だかたまらなく懐かしい空気を感じます。銀ギラギンの電車の顔を撮ったところで、ビールが恋しくなりました。今日はそろそろ切り上げて、大阪からの友との待ち合わせ場所に急ぐことにしましょう。

津軽、桜の駅

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「日本海」と583系を撮り終えると、そのまま弘前へ向かいました。さすがに桜まつり真っ只中で、弘前のホテルはすべて満員でした。仕方ありません、青森市内に宿をとりましょう。そうなると、仕方ありません。居酒屋きたさんに行って、それでも翌朝は早起きして「はまなす」……仕方ありませんなあ(爆)

翌日(4/30)、弘南鉄道の沿線を撮り歩くことにしました。岩木山をバックに、時おり桜の花吹雪を浴びながら走る元・東急の電車が主役でしたが、午後遅くの田舎館で、桜と駅舎がメインの、こんな素晴らしいシーンに遭遇しました。よくぞこのタイミングで来てくれました、お犬さまも(笑)

自転車で駅まで来て、電車で通学していく学生たち。この桜の樹も、この古い駅舎も、毎年春がやってくると、新しい若人たちを静かに祝福してきたのでしょう。ゴールデンウィークのあらゆる喧騒から遠く離れて、ゆったりとした時間だけが、津軽の空の下に、流れていました。

583系、北の桜の道

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秋田から先は、臨時「日本海」の10分ほど前に多客臨「弘前さくらまつり号」の583系が走るという、鉄にはたまらない続行運転となりました。幸い、象潟で「日本海」を撮ってから高速で鯉川に到達、先行の583系に間にあったため、今度は583を基準に追いかけて、二ツ井でもうワンカット、と相成りました。

定期「日本海」最終日、まだここは雪景色でした。それからひと月と10日ばかりで、バックの低い山の中腹には、ヤマザクラが咲きこぼれ始めています。まもなく薫風の季節、結果的にGW前半の好天で北日本の桜は一気に満開へと進んだようですが、こうしてやっと春に染まり始めた山あいの風景も、静かに心打つものがありました。

今や6両編成しか残っていないのが残念な原色の583系ですが、このツートンは夜のライティングにも昼の風景にもしっくりくる、素晴らしいカラーリングですね。今日のタイトルは、北山修「12枚の絵」から「北の海の道」をちょっともじってみましたが、これはご存知の方が少ないかな(笑)

♪春が来るという 私たちの暮らしに また1年が経ってしまったね♪

この列車が目指す弘前城の桜も、間もなく盛りを迎えるようです。日本列島をあわだたしく撮り歩いた今年の桜鉄も、もうすぐ終わろうとしていました。

トワガマ雑感

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磐西桜爛漫のGW初日を終え、新津からそのまま鶴岡へ移動しました。しかし日本海側の一般道、長かったなあ(笑)笹川流れも小砂川もすっかり闇の中で、初めて泊まる鶴岡に到着後、これまた初めての街の居酒屋で、庄内の山海の肴に何とか舌鼓を打つのに間に合いました。

その途中で、一報が入りました。大阪発の臨時「日本海」はトワガマ!……おいおい、本当かよ。てっきりローピンだと何の根拠もなく信じ込んでいた当方には寝耳に水ですが、よく考えてみると、当然の話です。いやむしろ、トワガマのほうが検査期限が迫っているカマがいて、むしろトワガマ牽引が貴重とか。いやはや、わからないものです(笑)

そういえば、トワイライトEXPという稀代の人気列車牽引機として特殊塗色を帯びたわりには、このトワガマ仕様、あまり人気が沸騰しませんね。もしかしたら、サイドにEF81とでもレタリングすればよかったのかな? 国鉄最末期から今に続くレインボー=虹カマの人気を聞くにつれ、いささか勿体ない気がします。

鶴岡近郊の朝。遠くに庄内平野の遅い桜を点景に、トワガマ103号機が7両に減車された臨時「日本海」の先頭に立って、姿を見せました。定期「日本海」最後の日々には見られなかった、ニッポンのブルトレ最終章を彩るワンシーンに、初めてささやかな拍手を送りたくなりました。

馬下夕愁

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尾登、上野尻、鹿瀬と桜とともに移動し、ラストはやはり馬下にしました。シゴナナ通過まであと10数分、夕陽はくっきりと出ているものの、その下には薄い雲が広がり、風も出てきて、今日もなかなかどうして、不安なシチュエーションになりました。

ギラリ狙いの田圃には、すでに鉄が集中しています。踏切の近くで桜とギラリの両方を狙うことも可能ですが、せっかくの夕陽、一本桜はイエローを帯びて、独特の桃色となっています。よし、ギラリは水鏡の頃に、また来ることにしよう。桜で始まった一日は、やっぱり桜で締めくくりましょう。

桜の下の畦道を、1台のバイクが近づいてきていたのは、通過後にモニタを見るまで気がつきませんでした。それほど、夕陽の色を帯びて今日を最後と舞い落ちる桜は美しく、ギラリと光ったシゴナナのナンバープレートが、わずか1日で終わってしまいそうな今年の磐西桜街道に、別れを惜しんでいるようでした。

葉桜の下で~会津盆地

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返しの8233レ、喜多方随一の桜ポイント、三洋電子に行ってみたものの、納得するアングルが得られず、電化区間へ戻ることにしました。三洋電子での定番アングル「桜額縁」が自分はどうも苦手で、それでも毎年行くだけ行ってみて、結局、他の場所で撮ることになります。いい場所で人が集まるんだけど、自分はどうも相性が悪い。そんな撮影地、たまにありますよね。

会津豊川を過ぎたところで見つけておいた、葉桜の下でアングルを決定。後追い専用ながら桜田順光が眩しいばかり。待機する鉄は、同行の友人2名のみ。一気に桜回廊となったこの日の磐西では、奇跡のような静けさです。春来りても、遠景の飯豊山地には雪景色が残り、キラキラと反射する桜のずっと向こうに、ほんの少し、会津盆地らしい風土の緊張感を与えています。

この日、日中線の廃線跡のしだれ桜の遊歩道では、桜ウォークと称したイベントが行われ、静態保存のC11が、近隣の老若男女に囲まれていました。会津縦貫道の開通が沿線風景の変貌につながっているのが少し残念ですが、会津若松と喜多方の間には、心和む、落ち着いた盆地の風景がまだ残っています。

桜咲く箱庭

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桜の磐西に戻ります。この日(4/28)、新潟下越から会津喜多方に至る沿線の桜は、ほぼいっせいに咲き誇ったような印象でした。例年なら2つの週末に桜の開花がまたがっていて、撮るほうもそれなりに2週に分けて撮影ポイントを考えるのですが、こうも開花時期が集中すると、もうただただ追っかけるしかありません(笑)

追っかけに最も不利な咲花で最初のカットを狙ったため、上野尻は高速を使っても間に合わず、野沢の先へ逃げざるをえませんでした。尾登の手前の一本桜もどうかなあ、という時間でしたが、何とか数分前に到着。こうして緩い勾配を並行する畦道から見下ろすと、桜を一本、緑の中に植え足した箱庭のようです。

日出谷の平瀬にも遅咲きの山桜が1本あって、箱庭的風景にほんの少しの彩りを添えていますが、ここ尾登の箱庭は、満開の桜が今日を盛りに咲き誇っていて、あでやかさ比類なし、という感じです。トップライトの光線状態がどうかなあ、と一瞬思いましたが、煙をきちんと吐いてやってきたシゴナナがファインダーに収まると、逆に光線が禍転じて福となり、いい感じのコントラストを表現してくれました。

商店街と踏切と

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五反田と蒲田ですぐに折り返してくる7910Fを、はじめはせいぜい2往復も撮れば十分だろうと思っていましたが、合間に戸越銀座の商店街を冷かしているうちに日暮れ時となり、やがてゆっくりと夜の帳が降りてきました。思い思いにゴールデンウィーク最終日を過ごす人々が、日本一長い?商店街を行き交います。

♪商店街を通り抜け 踏切渡った時だわね~♪

西島三重子が「池上線」で歌ったのは、今調べてみると終電間近の遅い時間でしたが、こうして春の遅い夕暮れ、木造駅舎のそばの踏切に立っていると、銀色の電車に赤線がないだけで、純情、臆病、直球、後悔……懐かしい昭和の青春が灯のともる街に甦ってくるような気がして、思わず泣けてきます。

通り雨もすっかりやんだようです。家まで歩いて帰っても、ここからなら小一時間でしょうか。中原街道に向かって、商店街の明かりの中を、ふらふらと歩いていくことにしました。あ、そうだ。この先にオムライスの美味い洋食屋があったな。連休最後の夜、一人で晩餐もいいかもしれないな。



名残りの銀一色~東急7910F

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GW前半は磐西から桜とともに北上し、青森まで。谷間の平日は働いて、後半は中国ツアーに出かけて、昨夜帰ってきました。ブログは磐西桜紀行の再開、といく予定でしたが、今日の撮って出し、いきます(笑)赤線を消して7000系時代を彷彿させる姿に戻った東急7910Fの運用が連休中は公開されており、お~これはまたとないチャンス!と、検測車マラソン以来の池上線に行ってきました。

今や3輌編成で池上・多摩川線を走る7910Fですが、種車は7001F、つまり名車7000系トップランナーというメモリアルな電車で、池上線90周年イベントの一環として銀一色に戻されたのも、頷けるところです。ご覧のように、方向表示がLEDなのが残念ですが、現在はインドネシアに渡った8039Fの引退時を思うと、今後、どういう趣向を凝らしていただけるのか、楽しみですね。

東急のサイトには「クラシック・スタイル復活」と発表されていました。そうか、これがクラシックか、時代は変わったものです。じゃあ緑の電車はシーラカンスか、などと無粋な揶揄はさておき、7000系の1号編成落成から50年ですから、いいでしょう、いいでしょう。連なるホームドアが21世紀風ですが、古い駅舎とホーム柱の残る戸越銀座で、昭和のステンレスを待ち受けました。

咲花、桜散る

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土曜日(4/28)の朝、磐西に入りました。嬉しめでたし快晴予報、どうやら新潟下越平野部では花の盛りを過ぎたようですが、やはりここはお約束、咲花から始めましょう。五泉の公園で蒲原鉄道の保存車両にはらはらと桜が舞うのを撮ってから、同じく花吹雪が始まったであろう、温泉街の小駅を目指しました。

しかし、咲花とは、あまりに名は体を表わした地名、駅名ですね。駅発車を狙う踏切の周りには、今年もいくつかのブロックに分かれて撮り鉄がてんこ盛り、その中をふらふらと直前にやってくる温泉旅館のお客さん……このアンバランスというか、ああ無情(笑)も、一歩離れて考えてみると、ニッポンの花見2012、いいではありませんか(爆)

今年は残念ながら週末に満開が当たらなかったようです。すでに一部では桜の絨毯が敷きつめられ始めた花回廊に、今日は風のいたずらもなく、時折はらはらと花びらが舞い落ちる中、シゴナナが長い汽笛とともに発車していきます。ああ、ニッポンの鉄でよかったなあ。どうやら今日は、沿線のあちこちで、一斉に桜の満開が近づいているようです。先週のぶんまで、今日は桜づくしでシゴナナを追っかけようではありませんか。
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