駅裏、城址、夢の跡

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いよいよカウントダウン最終段階に入った長電屋代線には、同じく引退間近の2000系D編成を使った団臨が休日の度に運転されていますが、この日(3/20)は「ありがとう松代駅・SBCろくちゃん号」と題して、地元放送局が仕立てた列車でした。そう、長野の鉄ならご存知(笑)、いつもは白いジャパン・レガシィを駆って撮影に奔走する、我が旧友、Kさんの勤務先です。当然のことながら、松代駅には、乗客の案内に精を出すKさんの姿があり、やがてこちらを見つけると、いつものように手を振る、満面の笑顔が返ってきました。

松代には、20数年前に、大本営の塹壕見たさに、非鉄で訪れたことがあります。真田藩の城址や史跡が残る静かな城下町に、太平洋戦争の終戦直前に降ってわいたように進められた極秘の首都移転計画……井田正孝大佐が冨永恭次次官に上申か。この名前を聞くだけで、当時の陸軍官僚トップが本気で取り組んだこと、思惑と夢想がごちゃまぜになって、日本が国家として迷走したことがわかります。

城址のほうから、折り返しを待つリンゴ編成が桜田で撮れそうだなあと、クルマを駅の裏側へ回しました。屋代線、いや河東線の歴史を改めて繙くと、終戦前に一度はほぼ決定された路線廃止が、大本営建設で撤回され、急遽、留置線が建設されたそうです。今、リンゴ編成の手前の空地が、おそらくその跡なのでしょう。城址公園の低い石垣に上ると、昭和の佇まいを残す駅舎が、背後の山並みによく調和して、去りゆくリンゴ編成を見守っていました。大本営の時代から半世紀以上の時間を経て、今度は本当に、あと数日で、すべてが夢の跡になろうとしています。

黒煙二条 「鉄道(27071)」

篠目発車を撮影してすぐにクルマをスタートさせると、長門峡に停車中か発車直後の9521レを追い抜いて行くことになります。いや~、圧倒的多数のギャラリーの前をこちら参加することなく通過していくのは、何だか不思議な気分であります。

やまぐち号運転開始直後は、たしか長門峡の次は三谷で停車があったのでしょうか。ある時期から地福に変わって、構内外れの直線を抜けた踏切は、オーソドックスなアングルを得られる、格好の撮影ポイントになりました。

ところが、踏切の手前で煙が終わってしまうことも多く、風の悪戯にもたびたび邪魔されてしまうのが、ここの難しいところです。今回もあるときは煙が手前に倒れ、またあるときは先頭のシゴナナの、その翌日は次位のシゴロクの煙が薄かったりで、リベンジを最終日に託す結果となっていました。

踏切からはよく見えないのですが、篠目と同じように乗客が客車に戻って、長い汽笛が山と山の間の平野部に響いて、二つの黒煙が立ち上ります。よ~し、そのまま、そのまま……幸いにして風もないようです。やがて縦二条のまま、ファインダーを煙が横切るとすぐ、最後のポイント・徳佐に向けて、こちらもラストスパート(笑)に入ります。

青春のリグレット

長野へ向かう201系の最終列車は、今は鳥沢鉄橋を過ぎて、大月に向かっている頃でしょうか。残念ながらお見送りには行けませんでしたが、最初で最後に走る甲州から信州の秋景色、万感の思いをこめて、遠くから見送りたいと思います。

タイトルからいきなりユーミンいっちゃいましたが、先週の11 日の定期運用最終撮影は、我が青春の阿佐ケ谷で、中央特快を桜田、後追いで見送りました。緩行線の三鷹方で東西線を待った学生時代、快速は混んでるので四ツ谷まで総武線で行こうとした社会人初期も、いつも始まりはこのホームでした。

いきなり後方からジェット音が聞こえたと思うと、緩いカーブを切って、オレンジの快速電車がやってくる。どの季節も、まばゆい光の中だったような気がするのは、青春時代の錯覚に過ぎないのでしょうか。ユーミンの歌は地下鉄が舞台でしたが、オレンジの電車は今も、キラキラした青春のリグレットの中をひた走っています。

この1年ほど、201系の撮影で、久しぶりに青春時代の街を巡って、飲んだり食べたりすることが多かったのですが、それも一段落になるのでしょうか。いや、しばらくの間は反省会とか総括宴会とか、続くんだろうなあ(爆)再び、オレンジの電車に引き寄せられて、阿佐ケ谷も高円寺も、中野も吉祥寺も、かけがえのない、我が人生の街になったようです。

ありがとう、201系。トタH7編成を忘れない。

さらば聖橋の夜

♪君らとよくこの店に来たものだ 運用調べ酒を飲み話したよ
サラリーマンで賑やかなこの店の 片隅で撮っていたオレンジ電車♪

聖橋の夜景を望むこの店には、この数ヶ月でいったい何度通ったことでしょうか。一日の仕事を終えて、ふうっとひと安心しにくる御茶の水周辺の勤め人に混じって、夜な夜なカメラを持った得体の知れないオヤジたちが一人、また一人と集まってくる。その数が5人に及び盛り上がることもあれば、カウンターで一人、場違いなオヤジが焼き鳥食って、そのまま帰ることもある……

♪あのときの音は聞こえない 電車の姿も変わったよ 時は流れた

最後まで、なかなか思うような写真が撮れなかったのか、仲間たちの串よし詣では、14日の定期運用最終日まで続いたようです。私も、夕焼けに染まる写真は撮れませんでした。しかしこの半年、H7編成のおかげで、中国でもゴハチでもシゴナナでも味わえなかった、素晴らしい趣味の時間を、この店に集まった世にも奇妙な仲間たちと過ごすことができました。いつも元気なお店の大将、バイトのユキちゃんも仲間かな(笑)……ありがとう。また、行くからね!

奇岩たちの箱庭 「鉄道(27070)」

このビニロン工場の専用線は、本来、逆向きの単機で貨物を国鉄線接続駅へ取りに行って、短い編成を推進して帰ってくるというのがパターンのようですが、今日はチャーター、正向き牽引のタキ+ワム(?)の編成が組成されていました。

工場の仕事が一段落した夕方からの撮影タイム、否が応でも、やがて落ちていく夕陽との競争になります。朝よりはかなり気温が上がっているので、煙が思うように出ないのがつらいところですが、この絶景を見れば、文句は言えますまい。

しかし、中核都市郊外の1km弱のごくわずかな区間に、この箱庭のような奇岩の絶景ですから、羅城陥落後も、広州蒸機侮りがたし、です。言ってみれば、長野電鉄の付属中学前や久留里線、あるいは秩鉄の寄居より手前で撮影地を選ぶようなピンポイントですが、やはりスケールが違いますね。

「よし、次は踏切に行きますよ~」笑顔の連隊長に次の秘策あり、何だかカマ以外にも、チャーターしている何かがあるようです。。。

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Author:品川530
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